帯の種類
福岡県筑紫野市二日市西と福岡市中央区春吉
長崎県佐世保市の常設教室や
福岡県、佐賀県、長崎県内の公民館等で初級無料着付け教室を開催している
「きもの装美着付学院」です。
今回は帯の種類についてのお話です。帯と一言で言っても用途や素材によって
様々ありますし、帯はきもの姿の印象を決める大切な役目を果たします。
一枚のきものが、帯を変えることで、きものの雰囲気がガラリと変わります。
ここでは、色々な帯の種類について書いていきたいと思います。
【目次】
・帯の歴史
・袋帯 〔錦織・唐織・綴〕
・名古屋帯 〔博多織・紬帯〕
・半幅帯
・まとめ
【帯の歴史】
帯の歴史は、安土桃山時代のころまでは、腰ひも程度でただ結ぶだけでした。
江戸時代に少しずつ太くなりはじめ、
江戸時代中期に現在の帯の形になったそうです。
【袋帯】
袋帯は、主にフォーマル用の帯で、二重太鼓や変わり結びにして用いますが、
訪問着はもちろん、柄によっては付け下げや小紋にも締められます。
礼装用のもっとも格の高い帯として、
戦前までは丸帯を用いていましたが、重くて締めにくい丸帯の代わりに明治時代に作られたそうです。
丸帯とは、普通の帯幅の倍に織ったものを二つ折りにして帯心をいれて仕立てた帯のことで、
表と裏に同じ文様がある豪華な帯です。
現在は、花嫁衣裳や舞妓さんの衣装に使われる程度になりました。
袋帯は、表だけに文様があり、
裏は無地か地模様だけで帯心を入れて袋状にかがり合わせた形です。
素材は、錦織・唐織・綴織が多いです。
〔錦織〕
錦織の錦とは、金に価する豪華な帛(はく)絹織物という意味です。
その名の通り、錦織は、金銀色糸を使って美しい文様を織り出した紋織物の総称です。
錦は、中国で古代から織られていた絹織物で、
日本では正倉院に多くの錦裂が残っています。
これらは、経糸で文様を織った経錦でした。
十六世紀になると、明から緯錦の技法が伝わり、京都西陣で盛んに織られるようになったそうです。
錦の帯を総称して西陣織と呼ぶのは、こんな伝統によるものだそうです。
ただ、例外もあります。
錦のルーツは中国ですが、
佐賀錦は江戸末期に佐賀藩で武家の妻女が趣味として小物用に織り始めた子の織物は、
明治になって西陣の帯屋さんが改良を加え、
フォーマル用の袋帯に織られるようになったそうです。
〔唐織〕
唐織は、まるで刺繍を施したように見える織物です。
唐織の特徴は、
模様になる色の絵緯(えぬき)糸に達磨糸という良質の手引き糸を使うこと、
地糸を濡らして織ることで、
目のつんだ帯地ができ色糸で織った絵模様がより浮き上がってみえることです。
昔は、将軍など限られた人の装束や能装束として用いられてきました。
今でも、能の女役の上着類は見事な唐織です。
〔綴織(つづれおり)〕
綴織は古代から世界各地で織られています。
平織りで経糸の下に置いた実物大の下絵に従って、一色ずつ手投げ杼で経糸を通します。
地の部分を別々に織り進めるので、
その境目に把釣孔(はつりこう)という小さなすきまができますと同時に、
表裏とも同じ模様が現れるのが特徴です。
現在は、ジャガード機で織った綴が多くなりましたが、
一方では、織り手の削った爪先や櫛で緯糸を掻き寄せて織る爪綴(本綴)も織られています。
多色づかいの爪綴は一日に一寸くらいしか織り進められない美術工芸品のような織物もあります。
綴織は、帯の他ふくさや壁掛け、緞帳などに用いられます。
【名古屋帯】
セミフォーマルからカジュアルまで幅広い範囲をカバーしてくれる名古屋帯、
一重太鼓に結ぶ締めやすい帯です。
袋名古屋帯は、袋帯と名古屋帯の長所を取り入れて昭和三十年ころできたそうです。
代表的なのが、博多織や紬の帯です。
〔博多織〕
博多織は、独鈷・花皿(密教の法具の一つ)の連続模様に縦縞を配した柄は江戸幕府ができて以来、
福岡藩黒田氏が献上し続けた帯柄で博多献上と呼ばれています。
締めたときに、キュッと絹なりのする博多帯は、
経糸を細く密に緯糸を太くして打ち込んだ張りのある地厚の織物です。
締めやすく、きりっと見せる帯として、江戸時代から定評があります。
小紋や紬のきものなど、粋な感じに見せてくれる帯です。
〔紬帯〕
紬の帯は、織り帯だけではなく、染め帯もあります。
紬の織り帯より紬の染め帯のほうが趣味性が高いといわれますが、
染めだからといって後染めのきもののようにセミフォーマルにはなりません。
どちらにしても、気軽に締める帯です。
【半幅帯】
半幅帯といえば浴衣に締める帯を思い浮かべる人も多いと思います。
お太鼓用の帯幅は八寸ですが、この幅を半分にした帯が半幅帯です。
普段着用の半幅は、
博多織をはじめとする絹素材の他、木綿や化繊があります。
リバーシブルの袷仕立てが多いのも特徴です。
博多織の半幅帯なら、小紋・紬・浴衣に使えますので
便利な帯かと思います。
結び方のアレンジもたくさんあるので、色々な結び方にチャレンジしてみてください♪
【まとめ】
ここには、少しですがそれぞれの特徴を書かせていただきました。
まだまだ、たくさんの素材があります。
これを参考にTPOに合わせて帯を変えていくのもきものを着る楽しみの一つかと思います。
ご閲覧ありがとうございました。
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