紋とは
福岡県筑紫野市二日市西と福岡市中央区春吉
長崎県佐世保市の常設教室や
福岡県、佐賀県、長崎県内の公民館等で初級無料着付け教室を開催している
「きもの装美着付学院」です。
こんにちは。
今回は着物の紋についてのお話です。
紋とは、紋章のことです。
紋章とは、紋または家紋と呼び、すべての家に家紋があります。
きものには、礼装や準礼装には必ず紋を付けるのがルールです。
目次
・紋の歴史
・きものの紋の数
・紋の表現と格式
・洒落紋
・まとめ
【紋の歴史】
家紋は、平安時代の公家が調度品などに使用したのが
始まりです。
藤原氏の藤の丸・橘氏の橘などは、
姓を付与されたときから用いられていた家紋といわれています。
鎌倉時代になると、
武士も公家にならって家紋を持ち
非常に大きな家紋を五つ染めた大紋と呼ばれる武家装束が生まれました。
また戦国時代には、
軍旗や笠に家紋を配し戦場で敵・味方を見分けやすくするために用いられていました。
このような伝統を持つ家紋が庶民の間で大流行したのは、
江戸時代ということです。
現在、4590種類の家紋があるといわれ、
植物や器物をはじめ天文・文字・動物などを題材にした
この意匠は世界的にもグットデザインと
賞賛されているそうです。
【きものの紋の数】
礼装の格の度合いによって
きものにつける紋の数を五つ・三つ・一つから選びます。
五つ紋がもっとも正式で、一つ紋が略式です。
五つ紋は背中心・両外袖・両胸につけ、
三つ紋は背中心と両袖、
一つ紋は背中心に付けます。
【紋の表現と格式】
紋の表現とは、その技法によって格式があります。
正式な紋は、「染め抜き紋」といって白く染め抜いた紋、
また、略式な紋は「縫い紋」といって刺繍の紋です。
どちらの紋にも形を染め抜いたり繍ったりした日向紋(陽紋)と
紋のラインだけを染め抜いたり繡ったりした(陰紋)があり日向紋が正式です。
また、もともと紋のまわりを円で囲んだ家紋もありますが、
円で囲めばより正式な表現になります。
男性の礼装である紋付き袴には必ず円形をつけて表現します。
女性の礼装である黒留袖や黒喪服には、
染め抜き日向五つ紋をつけます。
円形を付けたものがもっとも正式ですが、
女性の礼装には円を略すことも多いようです。
【洒落紋】
格式ばった家紋ではなく、
遊び心のある自分用の紋をきものや小物に最初に配したのは、
江戸時代の歌舞伎役者や洒脱な武士だったそうです。
・友禅染めの多彩な加賀紋
・家紋の一部をのぞかせた覗き紋
・和歌や名所にちなんだ伊達紋
などこれが現在の洒落紋の原型です。
【まとめ】
紋の入れ方にもいろいろあります。
きものの格やTPOに応じて紋を入れるといいですね。
ご自身の家紋を家族や親せきに尋ねてみたり
インターネットで検索されてみてくださいね。
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