季節ときもの
福岡県筑紫野市二日市西と福岡市中央区春吉
長崎県佐世保市の常設教室や
福岡県、佐賀県、長崎県内の公民館等で初級無料着付け教室を開催している
「きもの装美着付学院」です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は季節と着物についてのお話です。
日本は、四季がはっきりしているので洋服と同じようにきものも衣替えが必要です。
衣替えの時期は、六月単衣・七月八月薄物・九月単衣・十月~五月袷となっています。
ここでは月別に、色や素材について書いていきたいと思います。
目次
・春 三月~五月
・初夏 六月
・盛夏 七月・八月
・初秋 九月
・秋 十月・十一月
・冬 十二月~二月
・まとめ
【春 三月~五月】
陽射しが優しい春は、袷の薄手の素材がいいでしょう。
さらりとした感触の綸子や綸子・御召など
帶も塩瀬や正絹麻などは、この頃から身に着けます。
きものの色も、春の新緑や野の花・庭先の花みたいに優しい色合いがいいでしょう。
【三月 弥生】
三月は春の訪れ、空気が柔らかく新芽が出て白・黄色・薄紅色の花が咲き始めます。
この時期は、優しい色が肌映りもいいです。
帯は
その装いを壊さないような色合いがいいでしょう。
【四月 卯月】
羽織を脱いで薄いストールを掛けて歩きたい季節です。
この時期は、大島紬の光沢が春の日差しによく合います。
帯は、塩瀬や斜子織・綸子地などの光沢のある素材が最適です。
濃い色のきものを着用する時は、帯揚げや帯締めに優しい色合いを合わせると
春らしい装いになります。
【五月 皐月】
肌寒かったり強い日差しが照り付けたりと、気温の変化が激しい時期です。
縮緬や紬の単衣や御召がいいでしょう。
帯は、塩瀬などの軽い素材のものを合わせましょう。
【初夏 六月】
【六月 水無月】
この月より単衣に衣替えです。
入梅の季節で湿気が多くなります。
雨が降れば肌寒く袷が恋しくなりますが
こんな時便利なのが《紗袷》紗を二枚合わせたきもので
見た目は涼しく、肌には暖かさを与えてくれます。
また、夏結城・麻縮などの肌にさらりとした素材を。
帯は、麻地の帯などを合わせましょう。
【盛夏 七月 八月】
【七月 文月】
この時期から薄物に衣替えです。
まだ、梅雨が明けない間は織りの着物でもいいでしょう。
明石縮や小千谷縮・結城縮などあまり透けない生地が肌によく映り体温調節もできます。
帯は、麻や絽綴・琴子織り・くし織りなど少し目の粗い生地を使用するといいでしょう。
梅雨が明けると盛夏の装いです。
涼しく見えるよう絽や紗・上布がいいでしょう。
帯も帯心を使わない羅や紗が涼しげです。
【八月 葉月】
きものも帯も、より涼しく見える寒色や白など使用します。
また、八月も後半になると朝夕に涼しい風が吹き始めます。
そうしたら、あまり透け感のない素材のほうが空の色や、自然の雰囲気に調和します。
【初秋 九月】
【九月 長月】
まだ、残暑の厳しい月ですが、
空の色も日差しも夏とは違う秋の色です。
この月より単衣のきものです。
色づく自然の色を早めに取り込んだお洒落をしたいです。
上旬九月九日の重陽の節句までは
薄物を着てもよく、それ以降は涼しげな素材の単衣を着るのがいいでしょう。
素材は初夏と同じように、夏結城・夏大島など。
帯は、秋草文様が中心になってきますが、
後半には、洒落袋帯や塩瀬の軽い染め帯など合わせると
初秋の装いになります。
【秋 十月 十一月】
【十月 神無月】
これより袷のきものになります。
まだまだ暑い日もありますが
まだコートも必要のないこの時期
厚手の紬地(結城紬・郡上紬)などの単衣でもいいでしょう。
落ち着いた深みのある色がコーディネートには最適です。
【十一月 霜月】
一気に寒くなる季節です。
きものも帯も量感のある素材を選び
暖かそうに見える装いを心がけましょう。
きものの色は、深みのある色がいいでしょう。
【冬 十二月・一月・二月】
【十二月 師走】
何かと忙しい時期でもありますが、
クリスマスパーティーシーズンでもあります。
華やかな色調のものがよく映えます。
クリスマスには、クリスマスカラーを使うのもおススメです。
【一月 睦月】
お正月らしく華やかな装いで一年の始まりを祝いましょう。
きものも友禅で明るくおめでたい柄の入ったものだとより改まった感じがします。
【二月 如月】
寒い時期ですが、素材は厚手の紬などを着用し
春に向かって少しずつ春色を合わせるのもいいでしょう。
また、どこかに原色に近い色を使うと重厚さが出ます。
【まとめ】
ここに衣更えの季節などを書きましたが
その時の厚さ・寒さできものを選んでほしいです。
暑いときは涼しく、寒いときは暖かい装いできものを楽しんで頂けたら幸いです。